国産原料のセサミン
セサミンをサプリメントで摂取しようとするとき、気になる項目のひとつが原料の産地ではないでしょうか。食料の自給率が低く、様々なものを輸入に頼っている日本ですが、国産の製品が一番安心できるという声も多いです。国産原料のセサミンはあるのでしょうか。
ゴマはほとんどが輸入品
セサミンの原料は「セサミ」とつくようにゴマです。他の健康に役立つ成分には発酵技術などを使って生産できるものもありますが、セサミンは現在のところゴマから抽出する以外に生産する方法はないようです。その原料であるゴマですが、日本ではほとんど生産されておらず、輸入に頼っています。
国産ゴマは希少品
国産のゴマは国内流通量のわずか0.1%といわれていますので、国産のゴマは非常に希少なものなのです。また、ゴマの産地として有名な場所というのはなく、各地にあるゴマ農家がそれぞれこだわりを持って栽培・生産しているのが実情のようです。
手間のかかるゴマ生産
ゴマの世界での生産量はおよそ470万トン、コーンの7億5000万トン、大豆の2億6000万トンにくらべると微々たるものです。最近でこそその栄養価の高さに注目を浴びているゴマですが、品種改良の対象にもならず昔ながらの方法で栽培されているのです。そのため労働集約型の生産が基本で、人件費がかかるため生産は発展途上国に集中しています。日本国内でゴマを生産するとなると、人件費の高さからゴマの価格自体が非常に高価になるのは避けられないことのようです。
国産ゴマのセサミンはさらに希少品
数少ない国産のゴマですが、全てセサミンの原料となるわけではありません。希少な国産ゴマだからこそ、その風味を味わえるようにゴマ油、炒りゴマなど、食品として販売されているものも相当数あり、国産ゴマを原料としたセサミンは、手に入れるのが難しいほどの状況であるといえます。
国産セサミンは濃度に注意
それほどまでに少ない国産のゴマですが、「国産」と表記されているセサミンのサプリメントをみかけるのはなぜでしょうか。セサミンはゴマの0.3%~0.5%程度しか含まれていません。国産のゴマを使ってセサミンの高濃度サプリメントを生産するとしたら高価格でごくわずかにしか販売できないのです。国産ゴマを使用したサプリメントは、ゴマ全部を使っていることが多く、セサミンの濃度はごくわずかなものと考えた方がよいでしょう。もちろんゴマにはセサミン以外にも健康をサポートする成分が含まれていますので、毎日の健康を考えて摂取するのは望ましいことですが、セサミンの摂取が目的なのであれば、具体的にどの程度含まれているのかを確認するようにしましょう。
以上でみてきたように、国産原料のセサミンは非常に希少なものです。セサミンを高濃度で摂取したい場合は原産国よりも栽培方法や抽出方法に着目して選ばれるとよいのではないでしょうか。